もうひとりのわたし

黒い感情の吐き出しです

負け戦

「あなたの考えていることが わかりません。

〇〇さん、本当はどう思っているの?」

夫からこれまで何度も聞かれた

夫と今まで通り 夫婦でいたい 妻として夫を支えたい

私がそう言いながらも 夫とのセックスやスキンシップを拒むたびに聞かれた

夫はなんとかして私の心の中を探ろうと本心を探ろうとブログを見にくる

そして、、

最新の記事を見られた、、











帰宅した夫が私をじっと見ている

抑うつ症状が酷かったころのように 肩を落として 具合が悪そうにしていて 食事はいらないと言う

しかし それ以上に怒りを押し殺しているように 黙って 静かに 私を冷ややかな目で見ている


今夜話しをしよう のライン、、


それは子供たちが寝静まった深夜に行われた


リビングのソファに座って姿勢を正した夫が一気に話し始めるので 私は立ち尽くしたまま話しを聞いた

終始丁寧語で 静かに着実に私を追い込む

問い詰められても すぐに返事が出来ずに立ち尽くした

夫の顔は見れなくて肩のあたりに視線をずらして 夫が話すことに何一つ反論できなかった



〇〇さんは僕のことをどう思っているのですか

あなたは僕に嘘を付きましたね

僕をこんな目に合わせて それでもまだそこに嘘を重ねるのですか

気持ちが全く僕の方に向いていませんよね

あなたの気持ちはあの人に向いたままですよね

やり直したい 戻ってきて欲しいと 僕は散々お願いしてきました

でも あなたの態度はとてもそうは見えませんね

〇〇さんの考えていることが全然わかりません

誠意って何でしょうかと前にあなたに聞きましたよね あなたに誠意はありますか

一方で 出会い系の男に誠意があると思っていますか

まだあなたはわからないのですか

あなたのことを心から心配してくれているのは誰でしょうか

そいつはあなたのために何かしてくれましたか

あなたが困っているときに何かしてくれましたか

今頃はきっと 僕とこんな風になっているあなたとは二度と関わりを持ちたくないと思っているのに決まっています

あなたは本気かもしれないけれど そいつにとっては ただの浮気 です ただの遊び

どうして そんなこともわかないのですか

いい加減に目を覚ましたらどうですか

前にも言ったと思いますが金さえ積めば何だってできる

ここに この場に 引き摺り出すこともできるんだぞ

この男は仕事中に僕の妻と浮気をしていると会社に告げに行くこともできる

そいつの人生も家庭も全部めちゃくちゃになるだろう

そうすることはいつでもできる

そんな男に気持ちを持っていかれて自分の間違いにまだ気付かないのですか

僕が敢えて そうしないで 僕の中だけに留めてことを荒立てずに あなたに戻ってきて欲しいと言っているのをいいことに あなたは、、




まだまだたくさん言われた気がするけれど 頭に入ってこないというか

そう これは 負け戦だ

私は反論も何もできない

私は夫に言われた通り 私の気持ちはこんな状況になっても彼に向いている

彼と連絡が取れなくなっても 彼を想って 少し先の未来の約束を信じて待っている

それでも これまで以上に夫に仕えて夫を支えて と思っていたのに

夫にバレてからの夫の様子や夫婦のあり方への考え方の違いから夫への嫌悪感ばかりが募っている

私は どう反応していいのやら 、、

ブログのことは? ブログを見ていることは言わないんだな とそんなことを考えていた


そして 立ち尽くす私の足は暗紫色になってきた 幾度もの長い沈黙や 突き刺さる夫の私を軽蔑するような視線 この気まずい雰囲気で、、気分も悪くなってきた



夫が話をする前から分かっていた負け戦

私が不貞行為をしていた

私が夫を裏切るようなことをしていた

夫にバレても なお改心することがなかった

その戒めの「負け戦」



話し始めてから2時間ほど経った頃 夫は 私を 隣に座るように促した

しまった

夫から何でもない用事で電話がかかってきた

私が家にいるのを確かめるように 私が何を考えているのかを確かめるように


すぐに夫のパソコンの履歴を調べた

しまった

ブログ見られていた

昼休みの時間にまた検索していた

すぐ記事を下書きに戻した

夫が見るかもしれないとわかっていて記事を上げていた

見たければ見たらいい もうどうにでもなればいいという気持ちもあった

ブログは私のためのもの

個人を特定するものは何もないし 心の中まで夫にあれこれ言われる筋合いはない

彼が何かしたとも書いてない、、

、、それなのに動悸が止まらない、、



きっとあれだ

今朝のことが気にくわないのだ

夫が私の布団に入ってきたけれど 夫が触ってくる前に 時間だ起きなきゃ、、という芝居じみたことをして さっさと布団を出たことだ


前日の夜は 夫は上機嫌で 私と一緒にお酒を飲みたいと言って 飲めないのに甘いジュースのような弱い酎ハイを飲んで早々に先に寝てしまっていたもの


後から起きてきた夫は 何か言いたげな感じだったが 私はいつもの雰囲気で普通に送り出してしまっていた、、


今朝の私の態度でまた 私の愛情が足りないとか 気持ちはどこを向いているのか などと言いたいのだろう


それに加えてもしかしたらブログのことも、、









しばらくして ラインが届いた

「今の気持ちを上手く言葉にできませんが〇〇さんに話したいことがあります。

今夜お願いします。」





やっぱり、、きた、、

大嫌い

また夫を受け入れてしまった

もうセックスはしたくないと伝えたのに 受け入れてしまった


どうして?


私にあれほどまで言われても まだ私の布団に入ってきて くっつこうとする夫の心理がわからない


こんなに 嫌だ嫌だ 夫が嫌いになった と言いながら 拒みきれずに 夫を受け入れてしまう自分のこともわからない








その夜は 夫の会合があり 夫の分の夕食を準備する必要がなかった

私はアルコールを浴びるほど飲んで 夫が帰る前に 先に酔い潰れて眠ってしまおうと思った

そして次男よりも早く眠りについた

夫が帰ってきて 私の布団に入り 抱き寄せられても 飲みすぎたの、、そう言ってうまくかわすことができた、、

はずだったのに 夜中にもう一度 そんな雰囲気になった 再び 身体を触ろうとする手にそっと抵抗し キスからもそっと顔を背けた 寝たふり 寝たふり、、

それなのに 明け方 またそれがきた

「ダメなのかい?」そう言って夫は身体を触る手を止めない

「ママ セックス させてください」

あれほど嫌だと伝えたのに そんなことを言ってくる意味がわからない

なんだかもう疲れて、、私は 返事もせず 抵抗するのを諦めて ただされるがままになった

夫の顔も姿も見たくなくて 目もぎゅっと瞑ったまま 時が過ぎるのを待つことにした

ショーツの中に手を入れられて 涙が出てきた

夫にされるがままになる自分が情けなくて 夫との関係をどうしたらいいのか途方に暮れて、、

私が声を殺して泣いているのも気付かずに 夫はそれを続けた

そして私は静かに泣きながら 夫とセックスをした

暗がりで見えない?行為に夢中でそれどころではない?

夫は私の涙に最後まで気付かなかった

「ママ ごめんね。」

「ママ ありがとう。」

セックスのあとにそれだけ言って鼾をかいて夫は眠りについた

私は眠れないまま 休日の朝を迎えた





その行為自体は今朝はものの1分ほどだった、、やっぱり我慢してれば楽になれるのかな

夫の望む夫婦の再構築は成功で丸く収まるのかな

夫は私が受け入れたことで 愛されていると 私に再び男性として見てもらえると そう思っているのかな



夫が嫌いだ

嫌いな人とのセックスを受け入れる自分のことはもっと嫌いだ

大嫌いだ