もうひとりのわたし

黒い感情の吐き出しです

怒りを押し殺したライン

夫からのラインが、、

丁寧な口調で語られるラインから 夫が酷く怒っていることが感じられて 、、

ラインが届くたびに身のすくむ思いになる、、



「あなたには誠意というものがないのですか。

あなたの考えていることが全くわかりません。」




「あなたは私に対する敬意というものは全くないのでしょうか。

あなたがしでかした出来事や言動は本来全く許されない行為だと思います。

しかし、そのことがあなたのなかでどのくらいのことなのでしょうか。

これだけ傷付いた人に何も感じないのでしょうか。

あれだけ酷いことを言っても夫が我慢してくれたらいいと受け流しているのでしょうか。

悔しくて悔しくてどう表現してよいかわからないくらいです。」



「僕ひとりが取り残されたような感じです。

本当にもとに戻るということは 体で愛せなくても 心で大切にしてくれるということではないでしょうか。

今の〇〇さんは、前と違っていると思います。どうですか。説明できますか。」




抑えきれない怒りがこれ以上大きくなったらどうなるのだろう、、

ラインの返信をしないと 返信ももらえないと言われる、、

なんと返したらいいのか、、

何度でも謝るしかない

夫を裏切るようなことをしたのは私

夫を蔑むようなことを言ったのは私

悲しみから怒りへ

男性として見れない、、


私に酷いことを言われて おそらく眠れないまま朝を迎えた夫は 悲しみと落胆でいっぱいな様子で ひと言も喋らず 家族の誰とも目を合わさず 仕事に出かけていった



夫からラインが届く


「ずっと眠れた気がしないです。食欲もありません。」


「生きる希望がなくなりました。何のために生きているのかわかりません。」


「仕事も生きていることも全て嫌です。」


「寂しくて 悲しくて涙がでます。この気持ちをどこにぶつければいいのかわかりません。」


「もう立ち直れません。ママが怖いです。僕の全てを否定されたような気がします。落第の烙印を押されたような気がします。」



パパ 酷いことを言ってごめんなさい 私が話を聞くから どれだけでも聞くから 私に気持ちをぶつけてください

そう返信するのが精一杯だった




それから、、




「悲しい気持ちは消えないしそんなことを隠して仕事をしていることに疲れてしまった。

そしてだんだん腹が立ってきて。

どうして僕だけがこんな辛い思いをしないといけないの?

僕はママに何かした?

どうしてこんな酷い目に僕を合わせるの?」


そんなラインが届いて間もなく 夫の昼休憩の時間帯に 夫が突然帰ってきた


「ママにひと言言わないと気が済まなくなった。どうして僕だけずっと我慢していないといけないのか。」


最初は泣いていた夫の口調がだんだん強くなってきた


夫の感情は 悲しみから怒りへと変わっていった

安堵感に包まれて

夫は私の告白を黙って聞いていた


「そうかな、、と思っていた。あなたの様子はどう見ても いつも僕を喜んで受け入れているようには見えなかった。見ないふりをしていた。どこかで信じていたから。見ないふりをしていた、、」


それだけ言うと 夫はしくしく泣き出した

私はそばで背中をさすっていた

パパ ごめんね

ごめんなさい

それ以外は何と声をかけていいかわからなかった



一緒に寝室に行ったが 夫はこれまでのように私の隣には来ようとせずに 末っ子を挟んで反対側に横になっていた

まだ泣いているのか 鼻をすする音だけが聞こえた

となりに来て と話しかけても

「となりに行くと ママにもっと酷いことを言われそうでこわい、、

そう言って 夫は泣きながら寝室を出て行った

リビングのソファで横たわる夫に毛布をかけて 私は一人で寝室に戻った



夫はまた抑うつ状態が酷くなるのか、、

今度こそ 出て行けと言われるのか、、

これからどうなるの、、

普通なら そんなことを考えて眠れなくなるのだろう

それなのに 私は その夜 肩の荷が下りたようなものすごい安堵感に包まれて 眠りについてしまった

睡眠時間は多くなかったのに 翌朝は 本当に久しぶりに よく眠れた と感じて目覚めた


となりの部屋で夫は眠れないまま 一夜を過ごしていたのに 私は人として最低な どこまでも酷い妻だ