もうひとりのわたし

黒い感情の吐き出しです

安堵感に包まれて

夫は私の告白を黙って聞いていた


「そうかな、、と思っていた。あなたの様子はどう見ても いつも僕を喜んで受け入れているようには見えなかった。見ないふりをしていた。どこかで信じていたから。見ないふりをしていた、、」


それだけ言うと 夫はしくしく泣き出した

私はそばで背中をさすっていた

パパ ごめんね

ごめんなさい

それ以外は何と声をかけていいかわからなかった



一緒に寝室に行ったが 夫はこれまでのように私の隣には来ようとせずに 末っ子を挟んで反対側に横になっていた

まだ泣いているのか 鼻をすする音だけが聞こえた

となりに来て と話しかけても

「となりに行くと ママにもっと酷いことを言われそうでこわい、、

そう言って 夫は泣きながら寝室を出て行った

リビングのソファで横たわる夫に毛布をかけて 私は一人で寝室に戻った



夫はまた抑うつ状態が酷くなるのか、、

今度こそ 出て行けと言われるのか、、

これからどうなるの、、

普通なら そんなことを考えて眠れなくなるのだろう

それなのに 私は その夜 肩の荷が下りたようなものすごい安堵感に包まれて 眠りについてしまった

睡眠時間は多くなかったのに 翌朝は 本当に久しぶりに よく眠れた と感じて目覚めた


となりの部屋で夫は眠れないまま 一夜を過ごしていたのに 私は人として最低な どこまでも酷い妻だ